いただきます夫婦の世界一周レポート

私たちは2013年10月16日より、「オーガニック」「自然と調和した暮らし方」をテーマに夫婦で世界一周の旅を始めました。 旅の途中で見つけたもの、感じたことなど自由にアップしていきます。 また、いただきますを世界に広める夫婦として、「いただきますの日」プロジェクトにも参加しています。 http://itadakimasu1111.jp/?p=1795

セルビアが教えてくれた、感謝する心。

ハンガリーの首都・ブダペストから、寝台列車に乗ってセルビアの首都・ベオグラードへ。
クラクフポーランド)→ブダペストの寝台が2人部屋だったので、すっかりその気になっていた私たちですが、今回は、まさかの一人部屋×2!
お互いに、束の間の一人旅を満喫しました◎

 

ところで、「セルビア」という国。
正直、どこにあるの???という方もいらっしゃると思います。

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もしかしたら「コソボ」のほうが知名度は高いかもしれませんね。
コソボは未だに、「国」なのか「自治州」なのかがはっきりしない地域です。
コソボ側は2008年に共和国として独立を宣言しましたが、セルビア側は「コソボセルビアの一部」として、それを認めていません。
(ちなみに、恥ずかしながら私、コソボはアフリカあたりの国だと思ってました。。。)

 

セルビアの首都・ベオグラードの街のど真ん中には、コソボ紛争の際、1999年にNATO軍から空爆を受けた建物がそのまま残されています。

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そしてふと、街を走るバスに目をやると・・・

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DONATION from the people of JAPAN!

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セルビアと日本の国旗がクロスしてる!!別に自分が何かしたわけじゃないのに、なんだか嬉しくて、これだけでセルビアに好感を持ってしまう。

 

日本も東日本大震災の時には、色々な国から海外救援金などの支援を受けたはずですが、そういえば一体どの国からどれくらいの援助があったかって、みなさんはどの程度把握していますか?

私は全然知りませんでした。

だから、海外からの支援に対して、きちんと感謝をしたことがありませんでした。
でも、セルビアのバスを見て気付きました。

 

本当はそれってすごく大切なことだったんじゃ??

 

どちらかというと自分も、被災地を「支援する側」の気持ちでいたけれど、日本人として「いただいた側」でもあるのだということを、すっかり忘れていた!

 

恩知らずじゃん!!!

 


調べてみると、実はここセルビアも、多額の海外救援金を送ってくれた国の一つでした。


日本赤十字社のサイトを見てみたところ、平成26年5月31日現在、セルビアからの海外救援金は約1.9億で世界19位(順位は自分でカウントしたもので公式に発表されたものではありません。間違っていれば訂正します)。
これは日赤だけの数字で、かつ、お金以外の支援もあるはずなので、この順位が各国からの支援そのものを表すものではありません。


また、一部サイトで「セルビアからの義援金は欧州第1位」と書かれていましたが、これはおそらく震災後7カ月時点での話かと思われます。
平成26年5月31日現在では、欧州第9位です(これも公式なものではなく、私調べです)。

 

今回、わざわざ海外救援金の国ごとの順位を数えたのは、ネット上の情報がバラバラでよくわからなかったから。単純に順位が高ければ良いとは思ってないし、金額の少ない国への感謝も怠るべきではないと思ってます。

 

かつ、大事なのは、救援金の金額がそのまま気持ちの大きさに比例しているわけではないということ。
国が違えば、物価も人口も違います。セルビアより上位の欧州8ヵ国は、全て西ヨーロッパの物価の高い国々です。

セルビアの物価は、個人的な実感として、日本の1/2くらいに感じました。

 

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そして何より私たちは、セルビアにいる間、お金でははかれない「あたたかさ」を体感しました。

「日本人」というだけで、優しくしてくれるひとがいる。

 

NARUTOが好きで、「日本語を教えてくれ!」と言ってくる宿のスタッフのお兄さん。

他の国の宿泊者に、「悪いけど僕は日本のほうが好きだ」と言っているのを見たときは、こっちがヒヤヒヤしました(笑)。

 

たまたま入ったカフェで、「どこから来たの?」と訊いてくれた店員のおじさんも優しかった。

私たちが日本人とわかると、ニコニコして、店を出る時も最後まで手を振ってくれました。

 

セルビアのことを知れば知るほど、

何かお返しできたらなぁ。

という気持ちになりました。

 

そのとき、セルビアの洪水のニュースを知りました。

5月中旬から降り続いた雨で、大規模な洪水が発生し、大きな被害が出ているとのこと。

ベオグラードにいる限り被害を目にすることがなかったので、全く気付きませんでした。セルビアを出る日になって初めて、ネットのニュースで知ったのです。

 

そうだ、こういう時こそ!

 

少額ですが、さっそくその場で募金しました。

 

 

もし、ベオグラードを走っているバスに日本の国旗がついていなかったら、

私たちに優しくしてくれた人々がいなかったら、

果たして私たちは今回の募金に参加できたでしょうか。

 

憎しみが憎しみを生むように、愛は愛を生むのだと

クサイ感じて、今日は締めてみようとおもいます。

 

でも本当にそう思った。

 

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written by Kyoko